あんこで街を元気にする「あんこもん」。3月の【学ぶ】に続き、いよいよあんこを実際に炊いてみる【炊く】を4月9日(土)に開催しました。今回は、前橋中心市街地にある平野屋米穀店の平野佳美さんをお呼びして、初心者でも失敗しない基本的なあんこの炊き方を教えていただきました。
前橋市の中心市街地にある中央公民館の調理実習室に18人が参加、現地で参加できなかった方向けにWebでの中継も行いました。今回も5歳から80代までの「あんこラバーズ」の多世代交流となりました。
今回の講師は、まちなかで豆も扱う米穀店の平野佳美さん。豆を買いに来るお客さんに、上手な豆の炊き方も丁寧に教えてくれる「まちのお母さん」。
今日は、平野屋さんでご用意いただいた十勝産の小豆を使用します。平野屋さんでは、粒の大きい大納言の方が人気だそうですが、今回は調理時間の関係から粒の小さい小豆で挑戦!
まずは、豆をよく洗います。
そして、大きめの鍋に小豆とたっぷりの水を入れて沸騰させます。
沸騰したら、ザルに上げます。豆の渋味を抜くための「渋切り」です。これを2回繰り返します。2回目は沸騰してから、茹で汁にうっすらと色がつくまで4〜5分待ってからザルに上げます。
2回の「渋切り」が終わったら、水を多めに入れて豆を煮ていきます。沸騰したら、豆が少し躍るくらいの火加減に弱めます。蓋はしないそうです。
しばらくすると、泡のようなアクが出てくるので、おたまで丁寧に取り除きます。お鍋から離れずに丁寧にアクを取るのがポイント。
5歳の男の子もコツを掴み、黙々をアクとりに集中。
アクが落ち着いたら、しばらくのご歓談タイム。皆さんあんこの話題でお話がつきません。
途中の待ち時間を利用して、黒豆や金時豆の煮方のレシピも教えていただきました。サプライズのお豆プレゼントも!
途中、お湯が少なくなってきたら差水をしながら煮て行きます。小豆のいい香りがお部屋に漂ってきました。この香りがたまらないんですよね〜。
煮始めてから40分、こんなに豆がふっくらしてきました。
煮上がりのポイントは、親指と小指で豆を潰してみて、豆が潰れるかどうかで判断。力を入れなくてもスッと潰れるくらいがタイミングだそうです。
終盤、急に豆が水分を含んで膨らんできます。「先生、こんな状態でいかがでしょうか?」「もう良さそうですね!」
豆が煮上がったら、砂糖を入れます。今回は三温糖を使いました。豆の同量の2カップを3回に分けて投入。同時にすりこぎで豆を半分くらい潰します。
そして火を強めにして練り上げて行きます。水分を飛ばしながら、焦げないように木ベラで練って行きます。木ベラであんこを掬い上げて「ぽたっ、・・・、ぽたっ」と落ちるくらいが良い硬さ。途中の「・・・」の間があるくらいの感じです。
完成したあんこは、お団子と一緒に試食。このお団子は、まちなかの「だんごの美好」さんのもの。あんこを楽しむために、たっぷりと載せていただきました!
お待ちかねの試食タイム。自分で炊いたあんこは格別です!
「こんなに簡単に炊けるとは思いませんでした!」「初めてあんこを炊いたけど、今度は家族に食べさせたいです!」「自己流で炊いてきましたが、基本のレシピがわかってよかったです。」と、参加者のあんこスキルアップにつながったみたいです。また、「今回はまろやか系でしたが、次はスッキリ系を炊いてみたいです。」のように、次回の「炊き分け実習」につながるご感想もいただきました。
そして、「講師の方がテーブルを回って、丁寧に教えていただき、わかりやすかったです。」というご意見が多数。今回、講師を引き受けていただいた平野佳美さんに本当に感謝です!
次回は【炊く】第2回「中級編:あんこ炊きくらべ(豆別、糖種別)」になります。中級編とはいっても、豆の種類、糖の種類、煮る時間、潰し具合などの組み合わせで6種類の餡をチーム分けして炊くものなので、炊き方は基本編と同じです。ただし、試食は6種類味わえるのでより楽しいかもです!ぜひ、ご参加ください。